論文を書く前の準備

20170629日(木)
みなさん〜こんにちは!
LALAのちゃちゃです^0^

みなさんは卒論、修論を書く前にどの時期からどのような準備をされていますか。
学部4年生や修士2年生になってから論文について色々調べたりする方は多いかもしれません。
しかし、就活と時期がかぶったり、テーマがなかなか決まらなかったりして、あまり余裕はありませんよね。
なので、これから論文を書く予定のある全ての方に余裕を持っていただきたいです。

私から勝手なご提案ですが、一年前よりできることから準備をしてみてはいかがでしょうか。
→卒論、修論は【一年前から下準備】をした方が焦らずにゆっくり考えたり、探したりする余裕が増えます。

【下準備】というのはテーマを決める前に自分は何に興味があるのか、何を書けばいいのかを考えたり、何となく文献を検索したり、読んでみたりすることです。

余裕を持って準備をすることによって、テーマについて悩む時間が増えたり、検索する時間も先行研究をじっくり、ゆっくり読む時間も増えます。時間があれば精神的な余裕もきっと出てきます。テーマについて悩む時間、先行研究を検索する時間、先行文献を読む時間、様々な時間が一年前に出来ます。事前に下準備をしておけば、学部4年生、修士2年生になった時に精神的な余裕が生まれます。

みなさんにぜひ余裕を持って論文を完成させていただきたいので、以上私からのご提案でした。

byちゃちゃ

#ちゃちゃ

LALA文庫のおすすめ本紹介『これから研究を書くひとのためのガイドブック』

20170626日(月)
佐渡島紗織・吉野亜矢子『これから研究を書くひとのためのガイドブック』
LALA文庫No.C8
図書館の請求記号816/Sa13


とてもわかりやすく丁寧な文章・論文執筆入門です!
「です・ます」体の柔らかい文章で、まるで先生の前でお話を聞いているかのように、肩の力を抜いて読み進めることができます。

まず引き込まれるのが「はじめに」の文章。

大学や大学院に所属して「学問をする」ということを、著者は「とてもスリリング」と表現します。
さらに、「学問をする」ことで生まれる可能性をとても素敵な言葉で私たちに伝えています(何と書いてあるかは、ぜひ実際に目を通して確認してみてください!)。
続いて、「学問をする」とはより具体的にはどういうことなのか、説明が一歩ずつ深められています。
読んでいると、「勉強(学問/研究)って楽しいことなんだな…」と理屈ではなく実感できる前書きです。

第一部の「文章編」は、著者の考える「学術的文章」の定義や必要な要素について述べた「学術的文章とはどのような文章か」の章から始まります。
語句の使い方、一文のまとめ方、構成の考え方や論点の効果的な示し方、「学術論文」として仕上げるために則るべきルールの解説とつづき、折々読者に考えてもらうための「練習問題」もついています。
「練習問題」はじっくりと取り組まなくても、なんとなく考えながら読み進めるだけでも訓練になります!

「論文編」では、「文献研究」と「実証研究」の両方が取り上げられていて、それぞれの論文作法が詳しく書かれています。
専門分野で使う研究手法はどちらか片方であると思うのですが、先行研究を調査する際には、大抵「文献研究」「実証研究」の両方に触れることになります。
普段なかなか両者の違いを意識的に考える余裕はないだけに、二つの研究の目的や進め方の違いが整理されて示されているのは大変ありがたく、私もとても勉強になりました。

立ち止まって「研究ってなんだっけ…?」と見つめ直したい時にも最良の一冊です。
学年所属年齢問わずオススメです!

これから研究

#みあ

LALA文庫の新刊 その4:大学院生向けのおすすめの本

20170622日(木)
みなさん〜

こんにちは!LALAのちゃちゃです^0^

最近LALA文庫に入った本を紹介します!
その中で特におすすめしたい本があります。
今日はとりあえず大学院生向けにおすすめの本を4冊ご紹介したいと思います。

1.『博士になったらどう生きる?』(2017年3月発行 勉誠出版)
LALA文庫の配架記号:H8 
図書館の請求記号:377.5/H17
lala文庫1
→各分野の先輩たち総勢78名を取材したインタビュー集です。彼らの経験談から今悩める大学院生のみなさんに何らかのヒントを与えられると思いますので、ぜひお手に取ってみてください〜

2.『なぜあなたの研究は進まないのか?』(2016年7月発行 著者:佐藤雅昭)
LALA文庫の配架記号:F6 
図書館の請求記号:377.7/Sa85
lala2.jpg
→研究を生き抜くための処方箋となる一冊です。「研究のための研究」で終わらないために、ぜひこの本をお読みなってください〜

3.『なぜあなたは論文が書けないのか?』(2016年7月発行 著者:佐藤雅昭)
LALA文庫の配架記号:F5 
図書館の請求記号:816/Sa85
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→論文が書けない理由から症状別に解決策を提示してくれています。理由がわかればきっと失敗を成功に変えられますので、ご興味ある方はぜひご覧になってください〜

4.『1歩前からはじめる「統計」の読み方・考え方』(2016年4月発行)
LALA文庫の配架記号:C13
図書館の請求記号:350.1/Ka48
lala4.jpg
→研究する時に色んなデータを参考にすることがありますよね。「統計」のことを理解して読めばきっともっと良くなるはずです。ぜひご参考に読んでみてください〜

#ちゃちゃ

【失敗例と対策過去記事】レポートの失敗パターン

20170622日(木)
こんにちは。LALAのみあです。

今日は、私がレポートやレジュメを作成する時に、よくやってしまう失敗をご紹介します。
そして、失敗しないための対策に、役立つ記事をご紹介します。

まずは過去記事リンクから♬

【過去記事】
《レポート準備》
・ロシア語勉強は楽しくできる!(ナターリアさん)
・スケジューリングについて(マーヤさん)

《情報検索について》
カテゴリー:情報検索

・キーワードの選び方など
キーワードについて(マーヤさん)
検索式(マーヤさん)

・データベースの使い方
Ochanomizu Searchを利用してみてね(後藤さん)
データベース「Scopus」について(ゆ〜りさん)

《図書館でできること》
・カテゴリー:図書館サービス
文献取り寄せについて(ゆ〜りさん)

《便利な機能のご紹介(word)》
・カテゴリー:PCの使い方

《学習環境について(学内PCの使い方、wifi接続方法など》
・カテゴリー:PCサポーターより

続いて失敗パターンを振り返ってみたいと思います。
構想の段階から失敗への道が始まっています。
まず、課題が出て割と早い段階で、どのような作業をすればいいのか、それによって何がわかりそうなのか、何をはっきりさせればいいのか、基本的な部分を漠然と考えます。
その後で、さらにどのようなことまで調べれば、より充実するかも考えてみます。

反省ポイント1)とりあえず充実した形式を完成形と仮定してみます。

反省ポイント2)そしてここで一度満足してしまいます。
そして、提出期限が近づいて参ります。
まずは完成形を目指して調べようとするのですが、完成形は、プラスアルファの要素も当然多いので、調べようとしてごちゃごちゃし、調べていてごちゃごちゃしてきます。
焦ってどんどん完成形は削られていきます。
この時点で、まあ、基本形を押さえられれば、と考え、原点に立ち返ろうとします。

反省ポイント3)しかし、最初に思い描いていた基本形すら不十分だったことに気づいてしまいます。

つまり、その課題なり問題なりから見えてくる、本当に扱うべきテーマや軸は、ある程度調べを進めなければ見えてこない面があるのでした。

もちろん、最初の見通しが全く外れるわけではありません。しかし、全く当たっているわけではない。
だいたい最初に見当がつくのは、どういう作業を最低したらいいかということぐらいだと思います。
そこから何がわかるのか、さらに何を調べないといけないのか、そこから見えてくる、扱うべき・扱いやすい・落とし込みやすいテーマは何なのか、ということは、実際に動かないとわかりません。


反省ポイント4)本当のテーマがやっと見えてきた頃に、実際には締め切り直前になってしまい、曲がりなりにもまとめないといけなくなる。

すると、出来上がってくるのは、虫食い状態の基本的な軸+偏った枝葉末節が組み合わさった、手入れを怠っている木のようなものです。
結果、とても悔いが残る発表やレポートになってしまいます。


さてもう一度過去記事を見てみましょう。

【対策と過去記事リンク】
・実際に作業することを面倒がらない、恐れない
参考記事)ロシア語勉強は楽しくできる!(ナターリアさん)

・スケジューリングの見直し
参考記事)スケジューリングについて(マーヤさん)

・効率よく作業する→作業がサクサク進んで楽しくなる!
参考記事)カテゴリー:情報検索
キーワードについて(マーヤさん)
検索式(マーヤさん)

Ochanomizu Searchを利用してみてね(後藤さん)
データベース「Scopus」について(ゆ〜りさん)

・資料は早めに準備しておく
参考記事)カテゴリー:図書館サービス
文献取り寄せについて(ゆ〜りさん)

・wordを使いこなしてさっさとまとめる
参考記事)カテゴリー:PCの使い方

・大学を有効活用する(家にこもらない)
参考記事)カテゴリー:PCサポーターより


過去記事を読むと、上記の例のような失敗は予防可能だということがわかりますね。
備えあれば憂いなし、次は少しでも憂いが少なくなるように、ぜひこのブログも生かして作業されてみてください。

何かあったら、いつでもLALAデスクへどうぞ。

#みあ

【論文の計画・執筆についての過去記事まとめ】+大風呂敷のたたみ方

20170619日(月)
だんだん暑くなってきましたね。
夏、到来!
近づく夏休み、迫り来る期末課題、または中間発表、または提出締め切り、または卒論/修論のゴール、

天王山に足を踏み入れる前に、こちらで休憩がてら、先輩方が様々なご経験・視点から書かれた以下の記事をご覧になってみてはいかがでしょうか。
私も日々参考にしています!

【論文の計画・執筆についての過去記事】
《研究テーマ・研究計画》
・研究テーマの決め方(ちゃちゃさん)
・課題のテーマの選び方(マーヤさん)
・研究計画書の書き方(カンさん)
・卒論を書こうとしている方へ(ナターリアさん)

《文献調査や整理》
・先行文献の整理方法(ちゃちゃさん)


おまけ
*・゜゚・*:.。..。.:*・'・*:.。. .。.:*・゜゚・**・゜゚・*:.。..。.:*・''・*:.。. .。.:*・゜゚・*
私は、来年の1月の期日までに修士論文を提出できないと卒業できません。
しかし、そこまで順調にも行かないのです。

今年の2月、私は修士論文で明らかにしたいことを細分化してまとめてみました。

スモールステップ


この時は全部で120項目ぐらいありました。

「そりゃ、これ全部わかればいいよねー」という感じではありましたし、ぼんやり推測はできているけれど、根拠の見つけられていない事柄もかなり項目の中に混ざっているという状態でした。

しかし、項目が120もあり、しかも作業しなければならないことが多岐にわたり、頭がとっ散らかってパンクしそう…一人でプレッシャーに負けて作業が…進ま…ない(バタリ)という感じになりそうだったので、大風呂敷を畳み直すことにしました。

120項目まで書かなければいけなかったということは、それだけ頭の中に様々な情報、疑問、懸念、理想、期待etcが拡散してまとまりがなかったということで、そのテーマの中で、さらに調べたい情報が定まっていない感じ、軸がない感じだったんだなあと思い返されました。

色々考えたり、限界を思い知ったり、調べてみたりして、問題点や押さえておきたいところを18項目まで絞りました。

kaiteiban.jpg


色々な要素があったほうが、いろんな情報を調べて書き出せたほうが、論文っていいものに仕上がるのではないか、という気がついしてしまうのですが、それは初心者の欲というものなのかもしれません。

力量と方向性に応じてシンプルにまとめることを心がけたほうが、気持ちも楽になるし、調べるのも楽しくなるみたいです。

ただ、依然として行き詰まっている点も多く、18項目が頭の中でまとまらずにバラバラになってしまったので、指導教員の先生にご相談し、指針をいただきました。

最終形

最終的に、骨組みとなる4項目と、対応する方針や、方針に対する考え方などをまとめてA41枚におさめました。

いきなり何も考えずにやりすぎるとパニックになります。
しかし、ガチガチに考えすぎて追い詰められると、視野が狭くなるし、それはそれでパニックになります。

少しずつ情報を集めつつ、パニックになりつつ、頭の中を片付けつつ、高い理想を下げつつ、本当に知りたいことを吟味して、やるべきことを絞って、プランを身の丈に合わせていく。

本当はこの作業を修論提出の1年前にはできていることが理想だなあとしみじみ思います。
具体的な作業は、上にまとめたLALAの皆様がお書きになった記事を参考に進めてみてください!

漠然と文献調査や整理をしたり苦悩したりするのではなく、論文のプランを練っていくという明確な目的意識を持って行えると、最終学年になってからの研究がより充実したものになるはずです。

私もつつがなく淡々と素知らぬ顔で乗り切れるように、少しずつ作業を進めたいです。

#みあ

データベース「Scopus」について

20170616日(金)
みなさん、お茶大附属図書館の「データベース・電子リソース一覧」→「雑誌・記事を入手する(海外)」をクリックしたところにある“Scopus”を使ったことはありますか。

これはキーワードをもとに海外の文献検索ができるデータベースで、何と言ってもScopusのすごいところは、自分の研究内容のキーワードを入れると、そのキーワードに関する文献の全体像を概観できることにあります!

例えば、「Scopus」のトップページにある検索語の欄に、私が研究している「school dropout(学校中退)」というキーワードを英語で入れてみましょう。そして、「検索」をクリックします。すると、キーワードに引っかかる文献タイトル一覧が出てきます。

この一覧から、「出版年」、「著者名」、「分野」、「文献タイプ(記事なのかレビューなのか、手紙かなど)」、「出版物名」、「(カテゴリーの)キーワード」などでさらに絞り込んで検索することもできます。

また、文献タイトル一覧の右端には、「被引用数」が載っていて、その論文が何回引用されたかも見ることができます。”並べ替え“のところから「被引用数(多い順)」で検索すると、多く引用された文献タイトル順に並べ替えることができます。

そして何と言ってもすごいのが、その文献タイトル一覧のちょっと上にある棒グラフマークが付いている「検索結果の分析」というのがあります。ここをクリックすると、一目で今自分の研究キーワードに関する論文が、どの国でどれくらい出版されているか(どの国で研究が進んでいるか)、発表文献の多い著者は誰か、どの分野(医学、科学、教育、社会科学など)で多くの研究蓄積があるかなどがわかります。
Scopus1.png

これらが分かると、論文検索もただ漠然とキーワードで探していたのが、全体像を把握できるようになりより細かく絞って検索できるようになるかもしれませんね。
ぜひ活用してみてください!!

詳しい機能は、「お茶大附属図書館ホームページ」→「データベース・電子リソース一覧」→「雑誌記事を探す・入手する(海外)」→「SCOPUS(学術文献データベース)」の順で開くと、説明書きのところに「使い方ガイド」のリンクがありますのでぜひ一度ご覧ください。

お茶大の方で学外からご利用になりたい方は、図書館ホームページの「学外からのアクセスについて」をご参照ください。

LALA文庫の新刊 その3:『ぎりぎり合格への論文マニュアル』

20170615日(木)
今年度新たに購入されたLALA文庫の本のご紹介、第3弾です!

『ぎりぎり合格への論文マニュアル』(山内志朗 著)平凡社新書(2001年9月)

LALA文庫の配架記号:A16 
図書館の請求記号:816/Y46


論文マニュアル

…「木登りブタによる、木登りブタのための論文入門」(あとがき)??????


マニュアル本、How to 本が苦手な方にこそオススメのマニュアル本です。
文章のリズムに乗りながら、流れるように面白く読める「論文の書き方」本と言えます。

大きな特徴は以下の三つです。

①ユーモアたっぷりの文章が面白い(メモを取りながら読むと名言集ができそうです)
②論文を書く基礎準備の段階から一歩一歩書き進めてある(精神面、環境面、物理的な面)
③具体例が豊富で実際の作業がイメージしやすい
(ビートルズの曲を例にした「論文的思考」の持ち方、実例とそれに対する容赦ないコメントによる「《タイトル》の良し悪し」や「論文構想」「書き出し」についての解説、論文にふさわしい文章表現の実例など)

引用記号の使い方など、形式面のレクチャーもとても充実しています。
締めくくりは、箇条書き・レベル別の「論文執筆格言集」。とても基本的なことが整理されているので、いろんなことに追われて頭がぐちゃぐちゃになっている時に読むと、初心に帰れます。


読んでいて思わず吹き出してしまい、思わず論文を書くのも楽しいことのように感じてしまえる(実際に楽しい、ですが(⌒-⌒; ))マニュアル本です。

ぜひ一度手にとってみてください!!!

#みあ

卒論を書こうとしている方へ

20170614日(水)
皆さんは研究テーマをどうやって決めていますか。
決めた後、途中でつまらなくなったり、苦しくなったりすることがあるかもしれません。。。
その時、どうすれば良いでしょうか?

先ず、ある話をあげてみたいです。

ある学生は先生にこう言いました:
—私は子ども教育に関する研究を行っていますが、実は、この研究を行っても実際に使える訳ではないので、辛いです。最近、この研究には意味や価値があるか、疑問を持って悩んでいます。
—例え教育の現場で実施しないとしても、あなた自身にとってこの研究は大事なものならいいのではないでしょうか。例えば、あなたが自分の家族を作る時、自分の子どもを育てる時、研究を行ったおかげで分かったことを生かせると、この研究を行う意味があったと私は思います。

皆さんは同じような悩みを感じたことはないですか。
私はこの話を聞いた時、「なるほど!」と先生の答えに感動しました。

現在まで私が研究について習ったことを以下にまとめてみました。

1)まず、研究テーマは自分の興味・関心に繋がるものではないと、研究を行うことは大変です。研究を行う過程には様々な作業をしなければなりませんので、やはり、自分との身近な連携がないと途中で諦めたくなってしまうかもしれません。
2)そして、研究は自分の過去・現在・未来を貫くことが大事です。この3つの要素のつながりによって、自分の研究の意味・価値・必要性がより明確なります。
3)研究は理論と実践と切り離せないものです。実際に色々試してみたことにより疑問が生じたので研究を行うことにしたのか(実践から理論へ)、あるテーマに対して興味・疑問を持ち研究を始め、結果を実施することにしたのか(理論から実践へ)、どちらも「理論」「実践」と関連したものになります。こうした縁を見つけることは研究での重要な作業の1つです。

これから卒論を書こうとする方にとって、この記事が少しでも役に立つと嬉しいです。

#ナターリア

LALA文庫の新刊 その2:『翻訳のレッスン』

20170613日(火)
今年度新たに購入されたLALA文庫の本を紹介します。

『翻訳のレッスン : できる翻訳者になるためにプロフェッショナル4人が本気で教える / 高橋さきの [ほか] 著』講談社(2016/5)
LALA文庫の配架記号 H7
図書館の請求記号 801.7/H85

翻訳のレッスン


翻訳者にとって必要なのは、外国語の力、日本語の力、調査の力、技術と内容の理解だそうです。

本書によれば「原文を読んで見えた絵と、訳文を読んで見えた絵が同じようにすること」が翻訳の本質だそうです。翻訳者は「絵」というビジュアルが頭に浮かぶ表現、言葉を自分のボキャブラリーから選択してアウトプットしているのですね。翻訳する時には「脳内シソーラス」がフル稼働しているそうです。

友人に翻訳家を生業としている人がいますが、彼女は読書をしながら、語彙を増やすために手帳に「言葉」をメモしています。たしかに翻訳家にとって語彙力があることは重要だと思います。

大学で古典文学や歴史学を研究するにあたっても、現代語の辞書だけでなく、古い時代の言葉や事柄を収めた数種類の辞典や事典を比較検討できる環境を整えて、より適切な言葉や意味を探し出すこともよくあることです。

この本にも翻訳家にとっての最重要ツールである辞書の特徴や利用方法について紹介されている「辞書を使いこなす」という章があって、大学での研究にも役立ちそうです。

本の終わりには、「翻訳者の悩みに答えるQ&Aコーナー」や翻訳者バトルトークもあり盛りだくさんな内容です。ぜひ手にとってみてくださいね。

#後藤

先行文献の整理方法

20170601日(木)
みなさん〜
こんにちは。LALAのちゃちゃです^0^

お茶大ではRefWorks(文献管理・論文執筆支援ツール)もありますので、ぜひそちらも使っていただきたいですが、今日はこれから卒論、修論を書く方に【先行文献の整理方法】について私なりの整理方法を一つご紹介したいと思います。

【テーマが決まった方】
→テーマに沿って今まで研究された論文や書籍を探し出し、じっくり読んだ上で、似たような主張の文献を同じ仲間の所に保管し、後で自分が読み返しやすいために先行文献の概要をまとめてみたり、読書カードのような文献カードを作ってみたりするといいかもしれません。

*保管方法*
【電子版の資料】は内容別に分類に同じ仲間は同じファルダーに保存する。
【紙媒体の資料】は内容別に分類し、同じ主張の論文や書籍を同じファイルや棚に入れる。

*文献カードの主な項目*
①論文や書籍のタイトル。
②著者名。
③掲載・出版された年月。
④掲載・発行された場所。
⑤目次。
⑥内容の概要。
⑦気になった箇所のページ数とその言葉。

【文献の内容を仲間ごとに分類する】ことで、後で引用しようと思った時に探しやすくなります。
【文献カードを作成する】ことで、文献を全て読み返さなくてもその内容が一目瞭然になります。

【これからテーマを決めようとしている方】
→前回(2017/5/11)私が書いた「研究テーマの決め方」やマーヤさんの「課題のテーマの選び方」をまずお読みになってから↑上記の方法を参考にしてみてください。テーマを絞っている時にヒットした【文献を仲間ごとに分類】し、【文献カードを作って】みることをおすすめします。

全ての文献に文献カードをつけていく作業は非常に時間と労力がかかりますので、必要な文献、これからもう一度読むだろうという文献だけに絞る必要があるかと思います。また、文献を読みながら、文献カードを作るのもいいし、一つの文献を読み終えた際に文献カードを丁寧に作成するのもいいですが、読み途中で気になった箇所を忘れないために、付箋を貼りつけたり、蛍光ペンで印つけたり、該当ページにメモを貼ったりするといいかもしれません。

興味ある方は是非この整理方法を試してみてください〜

byちゃちゃ

#ちゃちゃ