『博士になったらどう生きる?』– 78名が語るキャリアパス-

20200124日(金)
こんにちは。火曜(11-13時) と金曜(13-15時) 担当の林です。

今年度も残すところ僅かになりましたね。
寒い日々が続きますが、グローバルラーニングコモンズが連日にぎわっている印象です

さて、今回ご紹介するのは、こちらの本です 


『博士になったらどう生きる?』-78名が語るキャリアパス-

LALA文庫 [ H8 ] / 請求番号 [ 377.5/H17 ]
栗田佳代子 [監修]
吉田塁・堀内多恵 [編]



現在大学院生の皆さんの中には、なかなか重いタイトルのように感じる方もいらっしゃるかもしれません。
キャリア形成や研究の進め方は、分野や個人によって大きくことなるものなので、丸々参考になる例、という例はまず無いと言えます。

そんな中で、本書の強みは何と言っても、豊富な具体例!
以下の分野から、総勢75名(+3名)の、年齢層もキャリアも様々な先輩達の体験談を読むことが出来ます。


人文科学(美術史学/哲学/臨床心理学)
社会科学(法学/経営学/社会心理学/地域研究)
理学(植物学/生物物理学)
工学(建築学/知能機会情報学)
農学(農学)
保健(医学・薬学/公衆衛生学)
教育(教育学)



私の場合は、ここに乗っていない音楽学ですが、比較的近しい分野である「美術史学」や「哲学」の体験談は、参考になることが多く書かれていました。

本書は二部構成になっており、上記のような体験談が載っているのは、第二部です。
そして個人的に最も興味深かったのは、第一部の内容の1つ「研究者のライフプラン」という章です。

この章では、女性研究者の多くが直面する、結婚と妊娠をテーマに、様々なデータと実際の女性研究者のライフプラン例を、並行して示しています。


78人の体験談には、デリケート且つシビアな論点もたくさん含まれています。
それでも、研究者として自分の納得できるキャリアを築いている先輩が懸命に伝えようとしている、後輩への応援の気持ちが伝わってくる文章に、私は励まされました

1人分の体験談は見開き2ページで読めてしまいます。
興味のある方は、まずLALA文庫コーナーまで覗きに来てくださいね。


#LALA文庫

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