LALAセミナーレポ「はじめての研究生活:大学院生に向けて」(前編)
2021年05月21日(金)
みなさん、こんにちは。
LALAのカンです。
5月19日に「はじめての研究生活:大学院生に向けて」というテーマで、今年度の初回セミナーを開催いたしました!
新型コロナの影響で世の中が大変なことになってしまい、私たちの大学生活・研究生活も色々なことが変わりました。
以前のように登校できなくなったり、好きなように図書館や研究室で自習できなくなったりしてしまったことは辛いですが、自粛中になるべく充実した研究生活を過ごしたいと思っている方が多くいらっしゃると思います。
また、入学したばかりで、ドキドキしながら何もわからないうちに研究生活がスタートし、やりたいことがいっぱいあっても、どこから何をすれば良いのか、悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
ということで、このようなテーマを設定して、これからの研究生活について一緒に話し合いながら考えられたらいいなと思っています。
当日は新M1の方、これから大学院に進学する希望のある学部生や研究生の方々が参加してくださいました。
ご都合がつかず、残念ながら参加できなかった方もいらっしゃると思いますので、こうしてセミナーについて報告させていただきます。
もし何かご意見やご質問がありましたら、是非コメントしてみてください!
当日は主に次の4つの内容を中心にお話ししました。
修士課程の研究生活の過ごし方(個人体験談)
文献検索ツール
研究生活に必要な参考書
新型コロナ禍の息抜きの方法
セミナーの配布資料はすでにMoodleに公開いたしましたので、ご関心のある方はご確認ください。
ここで簡単にセミナー内容をまとめさせていただきます。
修士課程の研究生活の過ごし方(個人体験談)
私自身の2年間の修士生活を振り返って、このような個人体験談の内容を作ってみましたが、「これは正解だ」「これで絶対的に行ける」のようなものではありません。
そのため、必ずしも同じ方法で進めていくわけではありません。
例えば、修士課程の一年目と二年目にそれぞれ何をすれば良いのか、修論はいつから書いたほうがいいのかを知りたい方に、ご参考までに、自分の経験を共有します。
M1前期は修論執筆のために専門知識を蓄積する時期だと思います。
個人的に、M1前期の時になるべく早い段階でやったほうがいいことは2点あると思います。
一つは、関心のある専門科目をなるべく多く履修することです。ただ履修しすぎると大変になるし、少なすぎるとM2の時に修論執筆と重なって辛いし、個人的には12〜14コ程度単位を取ったら、バランスがいいかなと思います。特に関心のある集中講義があれば、夏休みの時間も有効に利用できると思います。
もう一つは、自分で関心のある研究分野、特にこれから研究したい内容について、文系の場合は最低限50本程度の文献をレビューしたほうが良いと思います。レビューの時にただ読むだけではなくて、批判的に読んで、自分の思考を整理したら、これからどんな研究調査をしたいのか、どんな研究内容だったら新規性が高いのか、先行文献を読みながら考えておいたほうが良いです。
M1後期は修論執筆のために学術的文章力を高める時期だと思います。
M1前期の時にレビューした文献を参考にしながら、新規性を高めて研究計画書を書き直したほうが良いです。それと同時に、本調査に向けて、早めに倫理審査申請を準備しておいた方が良いです。倫理審査申請は研究分野によって異なりますので、指導教員の先生のご指示に従って準備しておいた方が良いです。基本的に審査手続きは数週間かかりますので、倫理審査申請が必要な研究調査の場合は、余裕を持って書類を準備しましょう。
倫理審査申請に関連するLALAブログがありますので、ご関心のある方は以下のURLへアクセスし、ご覧ください。
http://ocha-lala.org/blog-category-5.html
M2前期は研究調査実施・修論執筆の本番モードに切り替える時期だと思います。
修了に向けてM2の前期の時間を効率的に活用しなければならないと思っています。主に3つのことをしたほうが良いと思います。
一つ目は、早めに本調査を実施することです。質的研究と量的研究によって調査方法や調査実施期間が異なりますので、余裕を持って進行していくことが重要です。私自身の場合は質的研究のほうで、3ヶ月程度研究調査を実施したため、4月、新学期が始まったばかりの時すぐ調査を実施しました。ご自身の研究調査はどのくらい時間かかるか分かった時点で調査協力者を募集したり、調査実施のスケジュールを立てたりしておいたほうが良いです。
二つ目は、本調査が実施すると同時に、収集したデータに合わせて再度分析方法を精緻化することです。既存研究を参考
にして、もう一度分析方法の妥当性を検討します。ここで注目したいことは、手法がなく、自分が欲しい結果を作り出すような、恣意的に分析することはダメだということです。
三つ目は、少しずつ修論前半の内容を執筆し始めることです。研究調査を実施している途中でもいいし、データ分析の途中でもいいので、もし時間的に余裕があれば、少しずつ先行研究の内容をまとめたほうが良いです。そうすれば、M2の後期は少し楽になると思います。特に博士進学希望がある方は、M2前期の時間を十分に活用する必要があると思います。
M2後期は研究調査結果の分析と修論完成など、仕上げの時期だと思います。
結果の分析の際に常に妥当性と合理性を心がけて、必要に合わせて指導教員の先生に相談しておいたほうがいいと思います。
そして、修論を書く時は書きたいことについてどんどん書くので、途中で内容がずれたり、内容の一貫性にかけたりしてしまうので、書きながら既に書いた内容について、常にふりかえって確認したほうがいいです。
もちろん、第三者からの指摘も必要です。
続編は後日に公開いたします!
LALAのカンです。
5月19日に「はじめての研究生活:大学院生に向けて」というテーマで、今年度の初回セミナーを開催いたしました!
新型コロナの影響で世の中が大変なことになってしまい、私たちの大学生活・研究生活も色々なことが変わりました。
以前のように登校できなくなったり、好きなように図書館や研究室で自習できなくなったりしてしまったことは辛いですが、自粛中になるべく充実した研究生活を過ごしたいと思っている方が多くいらっしゃると思います。
また、入学したばかりで、ドキドキしながら何もわからないうちに研究生活がスタートし、やりたいことがいっぱいあっても、どこから何をすれば良いのか、悩んでいる方もいらっしゃるでしょう。
ということで、このようなテーマを設定して、これからの研究生活について一緒に話し合いながら考えられたらいいなと思っています。
当日は新M1の方、これから大学院に進学する希望のある学部生や研究生の方々が参加してくださいました。
ご都合がつかず、残念ながら参加できなかった方もいらっしゃると思いますので、こうしてセミナーについて報告させていただきます。
もし何かご意見やご質問がありましたら、是非コメントしてみてください!
当日は主に次の4つの内容を中心にお話ししました。
修士課程の研究生活の過ごし方(個人体験談)
文献検索ツール
研究生活に必要な参考書
新型コロナ禍の息抜きの方法
セミナーの配布資料はすでにMoodleに公開いたしましたので、ご関心のある方はご確認ください。
ここで簡単にセミナー内容をまとめさせていただきます。
修士課程の研究生活の過ごし方(個人体験談)
私自身の2年間の修士生活を振り返って、このような個人体験談の内容を作ってみましたが、「これは正解だ」「これで絶対的に行ける」のようなものではありません。
そのため、必ずしも同じ方法で進めていくわけではありません。
例えば、修士課程の一年目と二年目にそれぞれ何をすれば良いのか、修論はいつから書いたほうがいいのかを知りたい方に、ご参考までに、自分の経験を共有します。
M1前期は修論執筆のために専門知識を蓄積する時期だと思います。
個人的に、M1前期の時になるべく早い段階でやったほうがいいことは2点あると思います。
一つは、関心のある専門科目をなるべく多く履修することです。ただ履修しすぎると大変になるし、少なすぎるとM2の時に修論執筆と重なって辛いし、個人的には12〜14コ程度単位を取ったら、バランスがいいかなと思います。特に関心のある集中講義があれば、夏休みの時間も有効に利用できると思います。
もう一つは、自分で関心のある研究分野、特にこれから研究したい内容について、文系の場合は最低限50本程度の文献をレビューしたほうが良いと思います。レビューの時にただ読むだけではなくて、批判的に読んで、自分の思考を整理したら、これからどんな研究調査をしたいのか、どんな研究内容だったら新規性が高いのか、先行文献を読みながら考えておいたほうが良いです。
M1後期は修論執筆のために学術的文章力を高める時期だと思います。
M1前期の時にレビューした文献を参考にしながら、新規性を高めて研究計画書を書き直したほうが良いです。それと同時に、本調査に向けて、早めに倫理審査申請を準備しておいた方が良いです。倫理審査申請は研究分野によって異なりますので、指導教員の先生のご指示に従って準備しておいた方が良いです。基本的に審査手続きは数週間かかりますので、倫理審査申請が必要な研究調査の場合は、余裕を持って書類を準備しましょう。
倫理審査申請に関連するLALAブログがありますので、ご関心のある方は以下のURLへアクセスし、ご覧ください。
http://ocha-lala.org/blog-category-5.html
M2前期は研究調査実施・修論執筆の本番モードに切り替える時期だと思います。
修了に向けてM2の前期の時間を効率的に活用しなければならないと思っています。主に3つのことをしたほうが良いと思います。
一つ目は、早めに本調査を実施することです。質的研究と量的研究によって調査方法や調査実施期間が異なりますので、余裕を持って進行していくことが重要です。私自身の場合は質的研究のほうで、3ヶ月程度研究調査を実施したため、4月、新学期が始まったばかりの時すぐ調査を実施しました。ご自身の研究調査はどのくらい時間かかるか分かった時点で調査協力者を募集したり、調査実施のスケジュールを立てたりしておいたほうが良いです。
二つ目は、本調査が実施すると同時に、収集したデータに合わせて再度分析方法を精緻化することです。既存研究を参考
にして、もう一度分析方法の妥当性を検討します。ここで注目したいことは、手法がなく、自分が欲しい結果を作り出すような、恣意的に分析することはダメだということです。
三つ目は、少しずつ修論前半の内容を執筆し始めることです。研究調査を実施している途中でもいいし、データ分析の途中でもいいので、もし時間的に余裕があれば、少しずつ先行研究の内容をまとめたほうが良いです。そうすれば、M2の後期は少し楽になると思います。特に博士進学希望がある方は、M2前期の時間を十分に活用する必要があると思います。
M2後期は研究調査結果の分析と修論完成など、仕上げの時期だと思います。
結果の分析の際に常に妥当性と合理性を心がけて、必要に合わせて指導教員の先生に相談しておいたほうがいいと思います。
そして、修論を書く時は書きたいことについてどんどん書くので、途中で内容がずれたり、内容の一貫性にかけたりしてしまうので、書きながら既に書いた内容について、常にふりかえって確認したほうがいいです。
もちろん、第三者からの指摘も必要です。
続編は後日に公開いたします!
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