LALA文庫のおすすめ本紹介『コピペと言われないレポートの書き方教室 3つのステップ』

20170720日(木)
山口裕之『コピペと言われないレポートの書き方教室 3つのステップ』
(新曜社、2013年7月)

LALA文庫No.A2
図書館の請求記号:816/Y24

コピペと言われないレポートの書き方教室


レポートの書き方の基本的なルールについて、どうしてそうなっているのかという「本質的な目的」(本文より)と併せて解説しています。
特に、学部1〜3年生にオススメです。

引用の仕方、引用するWebサイトの選び方(WikipediaやYahoo知恵袋、教えて!gooなどを参照することについても言及されています)、出典の示し方、レポートの標準的な書式、表紙をつけるかどうかなど、押さえておきたい基本中の基本がコンパクトにまとまっていて大変便利です。「脚注の挿入」など、Wordの操作の仕方も写真付きで解説してあり、その場ですぐに操作が試せます。
レポートを書き上げる時に使える「書き方チェックリスト」「できばえチェックリスト」もついています。
課題をこなす際、机の脇に置いていつでも読めるようにしておきたい一冊です。

私自身が、学部の1〜3年生ごろに、出された課題をなんとかこなしつつ、少しずつ身につけてきたこと、「う〜ん、これはこんな感じなのかな?」と経験を元に判断して対応してきたことが、100ページあまり(特に前半の50ページ)の中にぎゅっと詰まっていました!

後半部では、内容面にもメスが入れられます。
「ダメな結論」とは、具体的にどのようなものなのか、「思い」と「意見」とはどのように違うのか、「人それぞれ」と考えてしまうことの危うさってなんだろう…。

皆さんも、「ああ、今書いたレポートの結論、正直今ひとつだったな…」と思ったこと、
「これって、意見って言えるのかな…」と思ったこと、
「結局人それぞれなんだからそれでよくない!? みんなそれぞれ勝手に色々書いてるし、私がなんか言ったってそれが答えでもないんだし…」などと思ったこと、
大学に入ってからに限らず、あるのではないでしょうか。
(私は結構あります(^_^;))

著者の見解を、今の私が読むと、「ああ…」と納得できます。
もしかして数年前だったら、「でも〜」と思ったかもしれないし、「納得できるけど、無理」と思ったかもしれません。
(今でも、「難しいな」とは思います。)
しかし、それでもなんか心に引っかかり続けたのではないかな、と思います。
引っかかり続けたものを考え続けること、もこの本の著者が学生に求めていることの一つでしょう。

レポートの書式にしろ、「レポートを書く」ということの本質にしろ、
普段私たちがなんとなく、もやーっと頭の片隅で考えているようなことを、すうっと形にしてくれる本です。

すぐに読める小さな本ですので、ぜひお手にとってみてください。

#みあ